神戸で女性の起業家を応援しようと、今年10月に『女性起業家応援マガジン Born to win』を創刊し、女性起業家を育成するセミナー「KITANOアカデミー」の主催もしている恵夕喜子(めぐみゆきこ)さん。「クリエイティブスタジオ 凛」というその社名の通り、凛とした雰囲気と自信に満ちたまなざしが印象的な、パワー溢れる女性起業家だ。その瞳の輝きは、内に秘めた情熱の強さを物語っている。
若者や女性の起業家も珍しくなくなってきた昨今。法律の改正や情報のグローバル化、インターネットの普及等により、これからますます、誰にでもビジネスチャンスがある時代となっていくはずだ。そんな中、女性に特化した起業サポート事業について、恵さんはどんな想いを抱いて取り組んでいるのだろうか。
「私は女性社長をたくさん世の中に出したいと思っているんです。雑誌やセミナーを通して、迷っている女性たちの背中を押していきたい。今の歪んだ社会や子供を変えるには、まず母親が変わることが必要だと思うんです。母親が嬉しければ子供も嬉しい。母親、つまり女性が幸せなら子供も幸せ、世の中も幸せになるんじゃないかと。だから女性が幸せになれる世の中にしたいんです。現在多くの女性は夢が無く、或いはやる前からあきらめてしまっています。母親の場合、自分の価値を子供を通して表現しようとしている。それでは子供が不幸です。母親が自分の夢を持ち、本当に好きなこと、やりたいことに向かって進めるように、その目標に至るまでの道程をなんとか応援したいと思って、雑誌を創刊しました。今は関西一円の書店に置かせてもらっていますが、これから東京にも進出するつもりです。そして一人ひとりのサクセスストーリーを単行本化したいとも考えています。」
起業というと、誰もが「失敗したらどうしよう」ということをつい考えてしまいがち。だが恵さんの中には失敗という言葉は存在しないという。
「失敗を考えた時点で、既に失敗という結果が決まってしまっているんです。つまりは失敗を自分で決めているということです。私は失敗なんて考えたこともない。ただやりたいこと、やるべきことがあって、それをまっすぐに追いかける。ゴールを定めてそこへ突き進むだけです。そうすれば、絶対に実現するんです。ゴールに至るまでの幾つかのつまづきも、その時その経験が自分には必要だったんだと受け入れる。そう考えれば、人生に無駄な時間などひとつも無いんですよ。」
また、恵さんは現在喜界島の兄弟デュオdokidokiと協力して、都会の子供たちに奄美の自然を体験させるプロジェクトを企画中なのだとか。
「私はふるさと奄美の自然が大好きなんです。砂浜でぼんやりしているだけで、宇宙に包まれているような気持ちになって、エネルギーをもらえます。都会の子供たちにも、ぜひその体験をしてもらいたい。喜界島に連れて行って、一週間ほどキャンプなどの体験をさせながら、島で活動しているdokidokiのコンサートを子供たちの力で企画し作り上げさせたいと思ってます。それもただ親のお金で行くのではなく、子供たち自身の力で行かせるところから始めます。グッズを作ったりスポンサーを募るなどして資金を集める…まさに「子供起業塾」ですね。
dokidokiは、先日たまたま神戸でライブを見て、彼らの歌の持つ純粋なメッセージや、老人から子供までみんなが盛り上がっている様子にとても感動したんです。それですぐに彼らにこの話をして、プロジェクトに協力してくださることになりました。彼らの歌なら、子供たちにも伝わりやすいと思うんですよ。
今いじめで自殺する子供たちがたくさんいるのは、マスコミによる報道や氾濫する情報に翻弄されてしまっている部分が強い。日本はもっといいニュースを伝えるべきだと思います。どこの不幸な国でもなく、この豊かな日本という国に生まれたことが、既に勝利なんだってことを子供たちに知ってもらいたい。そして彼らに必要なのは、自分でもできるという自信、そして誰かの役に立つこと、何かを達成するということの喜びです。このプロジェクトを通して、少しでも問題解決の糸口になれば、そして喜界島の島興しに繋がればと思っています。」
今回恵さんにお会いして、考え方ひとつが生き方を変え、生き方ひとつでこんなにもひとは輝きを放つのだということを目の当たりにした。将来、多くの女性起業家たちが元気に活躍し、子供たちが希望を取り戻すことができたなら、日本の未来も明るい道が開けるかもしれないと思えた。

女性が変われば世の中も変わるー恵さんはセミナーなどを通して、女性の起業に必要な知恵や考え方を指南する。

恵さんが取材するのは、現在活躍中の女性起業家たち。皆いきいきとした表情で自分の夢を語る。

18歳の時に奄美を離れ大阪へ出たという恵さん。中学時代初めて子供だけで旅行したのが、偶然にも喜界島だったということもあり、dokidokiとの出会いにも不思議な縁を感じているという。

代表取締役社長・恵 夕喜子
1957年2月15日生まれ。奄美市名瀬金久出身。
23歳で結婚、24歳で長男26歳で長女出産、29歳から大手証券にて証券営業に12年間関わる。その後、銀行、広告、美容業界でのコンサルタント業務を経て有限会社を設立現在に至る。その間に長男の関係でボーイスカウトの指導者として青少年教育に10年間たづさわり、児童心理、哲学、仏教、などから思想を学び、現在大脳生理学、遺伝子学博士佐藤富雄氏に師事。 自身の離婚や様々な挫折の経験を克服した体験を生かし、女性のセルフアップイメージのための活動を行う。