今回ご紹介するのは、鹿児島で、奄美と沖縄の工芸品を販売している岩切ひろこさん。
約2年半前に奄美から鹿児島へ移住し、その後、奄美と沖縄の工芸品を広めたいと思いから、自宅を開放して「ギャラリーいわきり」をオープンさせた。
現在は奄美・沖縄の伝統的な工芸品の魅力を広めたいという思いから、大島紬の展示会などにも積極的に参加している。
「選りすぐった、長く使い続けられるものを提供したい」
お店の商品は、岩切さん自ら足を運び、全て自分の目で確かめ、仕入れている。流行に流されず、いつまでも使い続けてもらえる品を真心込めて選んでいるそうだ。
「奄美・沖縄に直接足を運び商品を仕入れるのは大変ですが、その分いい物に触れられるので、楽しみながら仕事をしてます。奄美と沖縄には人を元気にさせるパワーがあるみたいですね。仕入れに行くたびに、たくさん元気をもらって帰ってくるんですよ。それが工芸品を通してお客様にも伝わるとうれしいですね。
大島紬なども、自分が選んだデザインが気に入ってもらったときや、それがお客様に似合っていたときは何とも言えない喜びがあります。」
その工芸品のなかでも幅広い年代から人気があるのは、とことんこだわって揃えたという陶器類。透明感があって独特の風合いを見せる琉球ガラスも人気商品だという。
「全て手作りなので、ひとつひとつ色や形が微妙に違うんです。琉球ガラスは、光の当たり具合で違った表情を見せるので、その味わいが温かみを感じさせます。例えば食事をする時も、沖縄の陶器や琉球ガラスのお皿にするだけで、全く違った気分で料理を味わえるんですよ。」
「奄美・沖縄の工芸品の魅力を、たくさんの人に知ってもらいたい」
着物が大好きで、普段から着物を着ている岩切さんは、昔から意識しているつもりはなくても、気が付くと奄美や沖縄のものばかりを好んで身に着けていたそうだ。
そんな奄美・沖縄を愛してやまない岩切さんがこの「ギャラリーいわきり」をオープンさせたのは、第二の人生を奄美・沖縄の工芸品の魅力を伝えることに費やすという強い覚悟があったからだという。
「効率よく大量生産された商品に押され、島では年々工芸品の職人が減っています。このままでは、いずれこの技術を受け継ぐ人もいなくなり、本当の工芸品というものがなくなってしまうのではないかと心配になって。だから、この伝統技術をなくさないためには、まずは工芸品の魅力をたくさんの人に知ってもらうことだと思ったんですね。このギャラリーがきっかけで、奄美・沖縄の工芸品に興味を持ってもらえたら、うれしいです。」
夢は工芸品を使った奄美料理の店
将来は、これら工芸品を使った奄美料理のお店を開きたいという岩切さん。
「素材本来の味を活かした、本物の奄美料理をみなさんに楽しんでもらいたいと思っています。もちろん、料理は奄美や沖縄の陶器や琉球ガラスにのせて味わっていただきます。美味しい料理を味わいながら、工芸品まで楽しめるなんて最高でしょう?」
岩切さんの奄美・沖縄の工芸品の魅力を伝えたいという思いは、ますます広がっている。

写真に見られる反物についた本商標地球印と本場奄美大島紬の証紙ラベルは、本物の大島紬だけに許された証だ


岩切さんがこだわって仕入れる陶器や琉球ガラスの数々。たくさんの器が、その魅力を伝えている

代表:岩切ひろこ
1944年生まれ。大分県出身。
夫の哲朗 さんが奄美大島龍郷出身だったため、奄美で数年間過ごす。
2年半前に奄美から鹿児島へ移住後、昔から好きだった奄美・沖縄の工芸品のギャラリーをオープンさせた。
趣味は、絵を描く事や茶道、草花。